企業インターン体験
2012.1.21

いよいよ企業からの課題に自分たちの答えをプレゼンする日を迎えました。
3年生、2年生合わせて16チームが、多目的教室に集合します。企業ごとに3年生、2年生の順で発表していきます。

昨日は、ほとんどのチームが学校に残って、最後の最後までブラッシュアップをしていたそうです。

大塚製薬の「MAHARAJA」チームは、前日残ってつくりあげた台本のデータが本番直前に消えてしまうというアクシデントに見舞われましたが、アドリブで大豆と化粧品を合わせる商品を提案して乗り切りました。
読売新聞の「個別分離」チームは、若者に人気のある声優を題材にしたCMを提案。声優の引退の情報に惑わされ、自身の将来を迷う少女が、読売新聞の正しい情報に救われるという内容です。

続いては、アンケートで女子高生に人気のある芸能人を聞いた結果、俳優の市川隼人を起用して、雑誌のような新聞を提案するCM企画をつくった「OUTLOW」チーム。
「flower kids」チームは、自分たちが好きなCMを参考にし、ユーモアのあるキャラクターとして「くまのプ―さん」を起用し、つぼの中身がはちみつだと思ったら読売新聞だったというCMを提案しました。

「私たちが行きたいコンビニをつくりたい!」と、美容に関わる商品ばかりを扱うコンビニを提案したのは、ファミリーマートの「RJY」チーム。
化粧品や文房具に興味のある「白×黒P」チームは、「今のコンビニには生活雑貨や日用品が足りない」とコンビニの現状を考察し、カフェを併設したプレミアムコンビニを提案しました。

このように、多くのチームが自分自身の好きなことや興味あることをもとに、しっかり現実味をもった中身の濃いプレゼンをしていました。
さらに、アンケートを取って実際のデータで裏づけた企画は説得力があり、何より当事者意識を持って取り組んだことを感じました。
大塚製薬の「Y-N-M」チームは、大塚製薬のことを徹底的に調べ、レトルト食品を手がけていることや消化にいい野菜など、提案を裏づけるためのリサーチをして、「これでいいのか?」と最後の最後まで考えて、最終的に大塚製薬ならではの粉末スープを提案しました。

自分たちが悩んだプロセスをそのままプレゼンに活かしたチームもありました。
「無題」チームは、大豆の欠点であるパサパサ感を解消するため、バータイプから試行錯誤してキューブタイプ、スティックタイプへと形を変えて考えた経過を効果的に伝えていました。
みずほフィナンシャルグループの4チームは、それぞれ「銀行とは何か?」を自分たちで理解し、わかりやすく紹介する教材を提案。
「そもそもお金とは何か?」ということを追及した「凛悟屋」チーム。「人に伝えるには自分たちがまずは理解しないとだめなんだと思った」と実感を込めて伝えていました。

かわいいイラストやビジュアルをうまく使って、わかりやすい教材をつくり上げた「チャンプルミキサー」チーム。
前回のドキュメンタリー制作の時から同じメンバーの「でぃずにぃ」チームは、サザエさんの登場人物のアナゴさんをキャラクターに起用して、楽しい台詞のかけ合いで銀行を紹介。
「soul music」チームは、難しいことばを簡単なことばに置き換えることを心がけて提案していました。

ほとんどのチームが発表の最後に伝えた取り組みの感想も、印象深いものでした。

「企画を立てることがこんなに時間がかかるとは思わなかった」と伝えた「チームB」。
「普段使っている商品は、たくさんの時間と手間をかけて考えて生み出されていること、企画者の想いにあふれていることに気づいた」という「MUSIXXX」チーム。
「オロナミンCの瓶が茶色であるのにもきっと理由があるのだろうと、商品について深い洞察力を持つことができた」という「MKY」チーム。
「自分が気づかなかったことを2人の仲間が助けてくれてうれしかった」と伝えた「YSY」チーム。
「自分の意見だけでなく、他人の意見をまとめる技術を身につけた」というチームもありました。
各チームがこの取り組みをきっかけに成長できたことを伝え、発表後には全てのチームがやりきった充実感で満たされていました。

取り組みに伴走してこられた先生方は、「思っていた以上にみんなよくできていて、ぞれぞれのチームの個性が出るのが面白いですね」「同じ企業でも構成、提案が全く違う」「何もおしえてないのにすごい。彼女たちは本当によくやっていましたね」と、とても嬉しそうでした。

次回の授業で、今回の取り組み全体の振り返りをします。

発表から時間を経て振り返ったときに、生徒のみなさんはどのようなことを思うのでしょうか。
本当に素晴らしい取り組みでした。みなさん、たいへんお疲れさまでした。